今回は、Wモデルとテストアスペクトとテストピラミッドの話をします。
テストピラミッドは、Web製品のテストを行うテスターには、
よりなじみがあるかもしれません。
この1枚で一晩語れそうな図になってしまいましたが、順番に概要を説明します。
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まず左の、テストアスペクトについてですが、これは、テスターの立場から想定する心配事と、エンジニアが想定する心配事があるよね、という図です。テストアスペクトについての論文は、InSTA2019という海外のカンファレンスで発表されています。
同時に、テスターのテストアスペクトはユーザーよりの観点でもあるので、ビジネスの責務だったり、Requirementだったり(受入テスト)など、より実際の使い方に近いところを深く考えるところです。
一方で、デベロッパーのテストアスペクトは、当然開発よりのテスト観点となります。これと、Wモデルやテストピラミッドとも重なるところがある、というのが今回の話の着眼点になります。具体的には、Unit TestやAPIテストなどは、開発の知識や観点がないとテストできない(しづらい)領域になります。そして、E2Eレイヤーは、ビジネスドメインの知識や、ユーザーの使い方、ブラウザやシステムなど、プラットフォームの知識、関係のあるオブジェクトの状態遷移など、より実運用に近いところがテストの関心事になります。
Wモデルと、テストピラミッドの説明は、他でたくさん資料があるとおもいますので、ここでは一旦割愛させていただきます。
テスト活動全体のバランスとして、各テストレベルの補償内容の全体最適だったり、最適化できない部分をどこで保証するのか、という、木ではなく森を見て全体の品質保証活動を安定させるには、これらの概念モデルは便利です。
私は、一番上に、ユーザーがいるイメージで、テストセットを作っています。
例えばこれからのキャリアプランにおいて、どの領域を強化していくかの参考にもなりますし、テスト保障戦略の長期プランを考える際の参考にもなります。
こうしたモデルを使って、パズルのように、テストを組み立てるのは、楽しいと思いませんか?
(この表については、まだまだかけることがあるので、今後アップデートしていきます。)