2018年11月23日金曜日

5%の力

その昔、検索エンジンのローカライズテストをしていたときのお話です。

検索エンジンなので、究極には、すべてのユーザーの検索に対して
検索した期待値を表示することが求められますが、
たとえば「テスト」と検索したときに、ユーザーが

  • 検索を初めて使って、ただテストと入れてみた
  • 学校のテストの答えを探したかった
  • 適性試験の傾向を調べたかった
  • ソフトウェアテストの記事を探したかった
などなど、いろいろ考えられる中から、ユーザーの傾向を推測して
表示する、というようなことをしたりしていました。

リリースも落ち着いて、だいぶ検索結果の信頼性もおちついてきたころ、
検索エンジンのチューニングがあり、
「5%のジャンクは捨てても問題ないので、新しいロジックで実装する」という方針があり
検索してみたところ、体感としては5%以上の確率で、全く期待していない
結果がトップにくることがありました。

よくよく考えてみると、検索エンジンにとって5%というのは、
20回に1回間違った結果を表示することになります。
検索を20回、というのは、普段使っているユーザーにはほぼ確実に
目に入ることになります。

はたして本当に、そのチューニングは正しかったのでしょうか?

その後、どういう経緯があったのか知る機会はありませんが、
新しいチューニングは1か月もしないうちに元に戻っていたようです。

5%は、本当に無視してもいい数字なのか?
それ以来、時々思いだして考えています。